クロマキー幕を使った撮影は、映像制作や写真撮影の幅を大きく広げる便利な手法です。しかし、撮影場所が公共施設や商業施設といった消防法の防炎基準が適用される場所の場合、背景幕にも防炎対応が求められます。ここでは、クロマキー幕の防炎基準について詳しく解説し、安心・安全な撮影環境を整えるためのポイントをご紹介します。
なぜ防炎でなければならないか
クロマキー撮影を行うにあたって、グリーンやブルーをはじめとした背景幕を防炎物品にする必要があるのは、消防法による安全基準を満たすためです。
特に業務で撮影を行う際、撮影場所が防炎対応を求められる屋内施設(スタジオに限らず事務所等も含む)であれば、法律上、背景幕などの装飾物品には防炎加工が義務付けられています。
防炎物品が求められる理由は、万が一の火災発生時に火の回りを抑え、被害を最小限にするためです。
防炎仕様の背景幕は、通常の布地に比べて燃え広がりにくい特性を持っており、緊急時の安全確保や迅速な避難が可能となるように設計されています。
防炎品以外の選択肢
防炎以外の製品を使用した場合には、消防立入検査で指摘され、使用を止められるリスクがあります。
特に消防法が適用される施設では、背景幕などに防炎性が求められており、基準に合わない製品が使用されていると、消防立入検査時に防火対策不足として指摘され、撤去や交換を求められる可能性があります。
せっかく撮影準備をし、プロジェクトが進んでいる最中に、急遽、使用の中止を求められるなんてことになったら大変です。
海外製品という選択肢
安価な海外製品の背景幕も近年増えています。しかしながら、日本国内の消防法に適合していないものが多く、業務利用の際には多くの問題が発生する可能性があります。
防炎加工が施されていない海外製品は、消防立入検査で指摘を受け、交換や撤去が求められることがほぼ確実であるため、最初から国内の防炎基準を満たした製品を選ぶ方が、長期的にはコスト面でも安全性の面でも有利です。
特に、業務や公共施設での撮影では防炎性が義務付けられていることが多いため、非防炎の製品を使用すると、施設の許可が下りなかったり、火災保険の適用が受けられないリスクも伴います。こうした点からも、価格だけでなく、安全基準に適合した製品を選ぶことが重要です。
だからこその当社のクロマキー幕(グリーンバック)
当社で取り扱っているクロマキー幕(グリーンバック等)は全て防炎製品であり、日本防炎協会の定める『防炎(イ)』※規格に適合しています。
これにより、消防法で定められた防炎基準をクリアしており、公共施設や業務用撮影での使用にも安心してご利用いただけます。
防炎(イ)規格のクロマキー幕は、火災時に燃え広がりにくい特性を持っており、万が一の際も安全性を確保できるため、施設側の防炎基準に対応することが求められる撮影現場にも最適です。
プロフェッショナルな撮影環境を求めるお客様に安心してご導入いただけます。
※防炎(イ)とは、水洗いやドライクリーニング後も防炎機能が損なわれないよう設計されており、基準に適合するもの